2016年4月3日日曜日

<旧法の借地契約2>借地権の対抗力(建保1、借地借家法附則4、8)

大阪府豊中市の司法書士の伊東弘嗣です。

続いて、借地権の対抗力のお話しです。

<借地権の対抗力>
・地上権、賃借権は登記をすれば第三者に対抗できる(民177、605)が、賃借権には登記請求権がない(大判大10・7・11)。→建物の登記があれば借地権を第三者に対抗できるとした(建保法1、なお借地借家法10)。

・現在でも対抗力あり(借地借家法附則4条)。

・建物の登記は表示登記で足りる(最判昭50・2・13)

・建物滅失した場合、建物の登記の効力失われ、対抗力は認められなくなるのが原則であるが、借地借家法には建物滅失の場合の対抗力付与の方法あり(借地借家法10Ⅱ)、これは旧法の借地契約であっても、借地借家法施行後に滅失した建物に適用される(借地借家法附則8の反対解釈)。

・建保法1条の対抗要件を備えていても、借地上建物の競落人は、借地権の譲渡を土地所有者に対抗できない(大判昭7・3・7)。


民法第177条  不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
民法第605条  不動産の賃貸借は、これを登記したときは、その後その不動産について物権を取得した者に対しても、その効力を生ずる。
建物保護二関スル法律第1条 建物ノ所有ヲ目的トスル地上権又ハ土地ノ賃借権ニ因リ地上権者又ハ土地ノ賃借人カ其ノ土地ノ上ニ登記シタル建物ヲ有スルトキハ地上権又ハ土地ノ賃貸借ハ其ノ登記ナキモ之ヲ以テ第三者ニ対抗スルコトヲ得

借地借家法附則第4条  この法律の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、附則第2条の規定による廃止前の建物保護に関する法律、借地法及び借家法の規定により生じた効力を妨げない。
借地借家法第10条  (省略)
2  前項の場合において、建物の滅失があっても、借地権者が、その建物を特定するために必要な事項、その滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を土地の上の見やすい場所に掲示するときは、借地権は、なお同項の効力を有する。ただし、建物の滅失があった日から二年を経過した後にあっては、その前に建物を新たに築造し、かつ、その建物につき登記した場合に限る。
3  (省略)
4  (省略)
借地借家法附則第8条  第10条第2項の規定は、この法律の施行前に借地権の目的である土地の上の建物の滅失があった場合には、適用しない。

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