大阪府豊中市の司法書士の伊東弘嗣です。
さて、造作(ぞうさく)買取請求についてみていきましょう。
<造作買取請求>
・建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した造作及び建物の賃貸人から買い受けた造作は、賃貸借契約が期間の満了又は解約申入れにより終了するときは、賃借人は賃貸人に対し、これら造作を時価で買い取るべきことを請求することができる(33Ⅰ)。
・造作とは、建物に付加された物件で、賃借人の所有に属し、かつ、建物の使用に客観的に便益を与えるものをいい、賃借人がその建物を特殊の目的に使用するために、特に付加した設備を含まない(最判昭29・3・11)。また、無形造作である老舗は含まない(大判昭15・11・27)。
・形成権の一種であり、賃借人が買取請求をすると賃貸人と賃借人の間に売買契約が成立したのと同様の効果が生ずる(大判昭2・12・27)。
・買取の時価は、建物に付加したままの状態で、造作自体の本来有する価格(大判大15・1・29)。
・借家法では強行規定であった(借家11・5)。借地法時代の契約における造作買取請求を排除する特約は無効(附則4)であるが、借地法時代の契約であっても借地借家法施行後に締結された造作買取請求権の行使を制限する旨の特約は有効(実務解説借地借家法p.49)。
・造作代金と建物の明渡について、同時履行の抗弁権の行使も留置権の行使も認められない(同時履行の抗弁権につき最判昭29・7・22、留置権につき最判昭29・1・14)。
第33条 建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した畳、建具その他の造作がある場合には、建物の賃借人は、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときに、建物の賃貸人に対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。建物の賃貸人から買い受けた造作についても、同様とする。
2 前項の規定は、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了する場合における建物の転借人と賃貸人との間について準用する。
借家法第5条 賃貸任ノ同意ヲ得テ建物ニ附加シタル畳、建具其ノ他ノ造作アルトキハ賃借人ハ賃貸借終了ノ場合ニ於テ其ノ際ニ於ケル賃貸人ニ対シ時価ヲ以テ其ノ造作ヲ買取ルヘキコトヲ請求スルコトヲ得
賃貸人ヨリ買受ケタル造作ニ付亦同シ
借家法第11条 第2条、第4条乃至第8条ノ2、第9条ノ2(第9条ノ4ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)及前条ノ規定ニ反スル契約条件ニシテ借地権者ニ不利ナルモノハ之ヲ定メサルモノト看做ス
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