大阪の司法書士の伊東です。
今回は、借地法にはなかった借地借家法で新設された契約更新のない定期借地権のお話しです。
<定期借地権>
・要件
(1)存続期間50年以上の借地権の設定
(2)①契約の更新がない、②建物が再築されても期間の延長がない、③期間満了時の建物買取請求をしない、という3つの特約
(3)書面によること
・期間満了により当然に借地契約終了。
・定期借地権を設定したこと自体が民619条の推定を覆す事情といえるが、念のため特約でこれを排除しておくことが無難。
・借地上の建物に借家人がいる場合(通常は、借地契約の存続期間に合わせて定期借家契約又は取壊予定の借家契約をしているであろうが、そうでない場合)、借地権の存続期間が満了することを1年前までに知らなかった借家人は、裁判所に請求することで、知った日から1年を超えない範囲内で、土地の明け渡しが猶予され(35Ⅰ)、猶予期間満了により建物賃貸借は終了(35Ⅱ)
・なお、既存借地権から定期借地権への更改契約は、借地人に不利な契約であり無効と解される(借地法9?「どんな場合にいくら払う!?立退料の決め方第3版」p.194)。
第22条 存続期間を50年以上として借地権を設定する場合においては、第9条及び第16条の規定にかかわらず、契約の更新(更新の請求及び土地の使用の継続によるものを含む。次条第一項において同じ。)及び建物の築造による存続期間の延長がなく、並びに第13条の規定による買取りの請求をしないこととする旨を定めることができる。この場合においては、その特約は、公正証書による等書面によってしなければならない。
民法第619条 賃貸借の期間が満了した後賃借人が賃借物の使用又は収益を継続する場合において、賃貸人がこれを知りながら異議を述べないときは、従前の賃貸借と同一の条件で更に賃貸借をしたものと推定する。この場合において、各当事者は、第617条の規定により解約の申入れをすることができる。
2 従前の賃貸借について当事者が担保を供していたときは、その担保は、期間の満了によって消滅する。ただし、敷金については、この限りでない。
第35条 借地権の目的である土地の上の建物につき賃貸借がされている場合において、借地権の存続期間の満了によって建物の賃借人が土地を明け渡すべきときは、建物の賃借人が借地権の存続期間が満了することをその1年前までに知らなかった場合に限り、裁判所は、建物の賃借人の請求により、建物の賃借人がこれを知った日から1年を超えない範囲内において、土地の明渡しにつき相当の期限を許与することができる。
2 前項の規定により裁判所が期限の許与をしたときは、建物の賃貸借は、その期限が到来することによって終了する。
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